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健康食品市場の解説: 第 2 回 - 健康食品のブログや広告で気を付ける広告表現の注意点を各種法律から解説

コラム記事

2022/01/14

健康志向の高まりから、健康食品が広く普及する中、一方で実証されていない健康の保持増進効果や不当表示、誇大表示が問題になっています。


健康食品に興味を持ちネットで検索などをした際のアフリエイト広告などに惑わされた経験をされている読者の方も多いのではないでしょうか。


 


健康食品を開発して販売するにあたり広告を打つ際に、健康に対する効能を積極的にアピールしたいというのは至極当然の欲求でしょう。


しかし、健康食品をはじめとした広告での効能効果の広告には、使っていい表現などは様々な規制やガイドラインがあり、これから健康食品を開発したい、販売したいという事業者の方は、健康食品における広告表現については正しく理解しておく必要があります。


 


本記事では健康食品の広告表現にかかわる記事を書いてみたいと思います。


 


健康食品の記載可能な広告表現の大原則


 


まずはじめに認識すべき大原則として、「いわゆる健康食品」はあくまでも食品のため、効能や機能など医薬品と誤認されるような効能効果を表示・広告することは原則できません。


 


いわゆる健康食品は、医薬品と違い、病気の治療・予防を目的とするものではないため病気の治療や予防に役立つことを説明したりほのめかしたりする表示や広告を行っている製品は、「医薬品」と判断され規制の対象となります。


 


このことは、仮に外国語で記載されていたり、ユーザの口コミとして記載しても同様に規制されることにも注意が必要です。


 


効能や機能、また疾病の治療や予防効果の表示・広告は、医薬品としての承認を取得して初めて可能になるものなので、食品であるいわゆる健康食品では一切うたうことができないものなのです。


 


このことは非常に重要なこととなるため、まず大原則として頭に入れておく必要があるでしょう。


 


それでは、ネットを中心によく目にする健康食品の効能についての広告表現はすべて違反しているものなのでしょうか?


 


実は、「いわゆる健康食品」には、栄養補給や健康の維持など一般的な食品の範囲の目的で表記されていることが定められています。そのことについて次の章で見ていきましょう。


 


健康食品で表示可能な表現について


 


それでは、健康食品において表示可能な広告表現はどのようなものとなるのでしょう。


 


ここで、おさらいとなりますが、「健康食品市場の解説: 第 1 回 - 健康食品とは何か?複雑な分類を解説」で健康食品の分類について解説しました。


 


一口に健康食品といっても、「一般食品」と「保健機能食品」などがあり、保健機能食品にはさらに「特定健康保険用食品」、「栄養機能食品」と「機能性表示食品」があります。


 


いわゆる健康食品の広告表示では、これらの分るににより下記の通り内容が変わってくるのです。


 


◎「一般食品」は医薬品的な効能効果を一切歌うことができない


 


「一般健康食品」はあくまでも「いわゆる健康食品」とされる「食品」のため、医薬品的な効能効果を謳うことは一切できません。


 


◎「栄養機能食品」は国があらかじめ定義した栄養機能について表示が行える


 


栄養機能食品とは、特定の栄養成分の補給のために利用される食品で、栄養成分の機能を表示するものです。ここに定義された脂肪酸(1種)、ミネラル(6種)、ビタミン(13種)を一定の基準量含む食品であれば、個別の許可申請を行うことなく国が定める栄養機能表示を謳うことができます。例えば、「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」などのあらかじめ国が定めた表記が行えます。


 


詳細は消費者庁のこちらも参考ください。


 


◎「特定保健用食品」は国の個別審査と許可により栄養機能を表示ができる


 


いわゆる「トクホ」といわれる食品です。特定健康用食品は、体の中で成分がどのように働いているか、という仕組みが科学的根拠に基づき明らかになっている食品に対しての国が個別に審査し許可した範囲で機能の表示が許可されます。


 


個別許可され表示可能となる例としては「当の吸収を穏やかにします」「おなかの調子を整える」「コレステロールの吸収を抑える」などがあります。


 


◎「機能性表示食品」は科学的根拠をもとに届けることで事業者の責任において適切な表示が行える


 


機能性表示食品は国の定めるルールに基づき、事業者が食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などの必要な事項を、販売前に消費者庁長官に届け出れば、機能性を表示することができます。


 


機能性表示食品と特定保健用食品の違いは、機能性表示食品では、国が安全性と機能性の審査を行なわず、事情社が自らの責任で科学的根拠をもとに適正な表示を行う必要があります。


 


機能性を表示する場合、食品表示法に基づく食品表示基準や「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」などに基づいて、届出や容器包装への表示を行う必要があります


 


表示可能となる例は、「本品には〇〇が含まれるので、□□の機能があります。」などを


 


詳細はこちらもご確認ください。


 


健康食品の広告表現で押さえておきたい法律にはどんなものがあるか?


 


それではいったい健康食品の広告表現に関係する法律にはどのようなものがあるのでしょうか。「薬機法」や「健康増進法」、「景品表示法」、「食品表示法」といった単語を耳にしたことのある方も多いのではと思います。


 


大まかに各法令での留意点を下図にまとめました。


 



 


これらを次章以降でそれぞれのポイントを一つづつ紐解いてみようと思います。


 


 


薬機法により健康食品は広告表現で機能や効能の広告表示を規制される


 


薬機法は、正式名称を「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と言いい厚生労働省により管轄されています。


 


薬機法は医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の5種類を対象に品質と有効性や安全性を確保するために、製造・表示・流通など広範囲にかかわる法律です。一見すると健康食品は薬機法で直接の対象ではなく、なんら規制や制限を受けるものとならないように思えます。


 


しかし、健康食品における広告で注意すべき主な条項として、第十章「医薬品等の広告」に虚偽又は誇大広告の禁止(66条)第六十八条:承認前の医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品の広告の禁止(68条)があげられます。


 


とりわけ、66条および68条の「何人も」という条文のもと、仮に薬機法の対象となる医薬品などでない健康食品においても広告表現に関しての規制を受けることとなります。


 


そのため健康食品の広告表現を検討するさいに薬機法も下記2つの条文に関しては留意する必要があり必ず押さえておきたいポイントとなるでしょう。


 


(誇大広告等)


第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。


2 医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の効能、効果又は性能について、医師その他の者がこれを保証したものと誤解されるおそれがある記事を広告し、記述し、又は流布することは、前項に該当するものとする。


3 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品に関して堕胎を暗示し、又はわいせつにわたる文書又は図画を用いてはならない。


(承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止)


第六十八条 何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三条の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。


詳細は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)より確認ください。


 


景品表示法のポイント:健康食品販売時の景品類や不当表示の注意


 


正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」といい、消費者庁が管轄し、公正取引委員会や都道府県とも連携しています。不当な景品類や表示による顧客の誘引を防止し、一般消費者が自主的かつ合理的にサービスを選択できるように定められた法律です。


 


「第4条:景品類の制限及び禁止」では過大なおまけや豪華な景品で、消費者をあおることの禁止、また「第5条:不当な表示の禁止」では下記条文により優良誤認と有利誤認に関しての禁止事項が、また定義されています。


 


(不当な表示の禁止)第5条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。


一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも 著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しく は役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、 不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると 認められるもの


二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若し くは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著 しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者 による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの


三 (省略)


 


優良誤認表示の禁止


内容について実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示、および事実に相違して競争業者にかかるものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示に関しての不当な表示が禁止されています。例えば、一例として合理的な根拠に基づくものではなく、実際よりも効果が得られるかのように見せかけるれいなどが優良誤認となります。


 


有利誤認表示の禁止


実際のものよりも取引相手が他に著しく有利であると一般消費者に誤認させるもの、および競争事業者にかかわるものより取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認させるものを禁止しています。一例ではありますが「定価」と表示していたが合理的根拠のない定価を表示し、実際よりもお得であるかのように見せかけているような場合は有利誤認になります。


 


不実証広告の規制


優良誤認表示を効果的に規制するため、消費者庁長官は、優良誤認表示に該当するか否かを判断する必要がある場合には、期間を定めて、事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、事業者が求められた資料を期間内に提出しない場合や、提出された資料が表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものと認められない場合には、当該表示は、不実証広告として規制されます。


 


景品表示法の法令詳細はこちらより確認ください。


 


 


健康増進法のポイント


 


健康増進法は国民の健康の増進の総合的な推進に関し基本的な事項を定め、国民の栄養の改善その他国民の健康の増進を図るための措置を講じ、国民保健の向上を図ることを目的としている法律です。


 


健康増進法においても、下記の通り第65条で誇大広告が禁止されています。


 


(誇大表示の禁止)


第六十五条 何人も、食品として販売に供する物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他内閣府令で定める事項(次条第三項において「健康保持増進効果等」という。)について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。


 


健康増進法の法令詳細はこちらよりご確認ください


 


上記条文により、事実に相違する表示、また人を誤認する表示などが禁止されています。また、「著しく」事実に相違する表示、誤認させる表示に留意する必要があることに留意する必要があります。詳細はこちらもご参考ください。


 


 


その他:食品表示法の広告表示における注意点


 


その他食品表示法においても、健康食品表示に関して食品表示基準が適用されます。


下記のような広告表示に関しては規制されるため食品表示法にも留意する必要があるでしょう。


食品表示法はこちらの条文から確認ください。


 


・実際のものより著しく優良又は有利であると誤認させる用語


機能性表示食品にあっては、次に掲げる用語


・疾病の治療効果又は予防効果を標榜する用語・ 消費者庁長官に届け出た機能性関与成分以外の成分を強調する用語


・消費者庁長官の評価、許可等を受けたものと誤認させるような用語


・栄養成分の機能を示す用語


・保健機能食品以外の食品にあっては、保健機能食品と紛らわしい名称、栄養成分の機能及び特定の保健の目的が期待できる旨を示す用語


その他内容物を誤認させるような文字、絵、写真その他の表示


 


複雑な広告表現の相談が可能なOEMパートナーを探すなら【よろづくり.com】


 


このように健康食品には複雑で様々な広告表現の注意点があります。


消費者庁表示対策課食品表示対策室03-3507-8800(代表)や最寄りの保健所においても問い合わせが可能です。広告表現の違反には罰則もあるためリスクを回避するよう努めてください。


 


また、【よろづくり.com】に登録されている健康食品をつくる企業から広告表現など関連法規のサポートを行ってくれるパートナーの検索も可能です。


 



 


是非この機会によろずくり.comへの登録をご検討ください。


 


工場として商品を紹介したい方はこちらから登録


工場を探したいしたい方はこちらから登録


 


次回は【よろづくり.comに登録されている健康食品を作ってくれる工場のご紹介をしたいと思います。


ひきつづき、ぜひお目通しをいただけると幸いです。


 


本記事のその他参考URLはこちらから


消費者庁:機能性表示食品の広告等に関する主な留意点


消費者庁:健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について


 


 


 

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